もうすぐ王来篇第2弾! 新カードスパムレビュー -SR篇・前編-(レッドRe:ログ Vol.7)
昨日の続きでやっていきまーす。
今回の評価は10(小数点合わせて実質20)段階。
10:そのカードを使うためにデッキが歪むことすら肯定されるカード
9:環境の形を定義するカード
8:環境デッキで頻繁に採用され、構築の段階で存在が意識されるカード
7:環境デッキで採用され、プレイの段階で存在を意識することもあるカード
6:環境デッキに採用されることもあるカード
5:環境レベルではないものの、デッキのコンセプトまたはエンジンになりうるカード
4:テーマデッキのパーツとして使用に耐えるカード
3:テーマデッキのパーツとして候補に上がるが、最終的にデッキから抜けるであろうカード
2:ギリギリ独自性があるが、特に何かをするわけではないカード
1:既存カードの下位互換であるカード
みたいな感じで評価付けしてます。
この評価は将来性込みではなく、現在のプールでの評価となりますので悪しからず。
SR以降は数多いので前編後編で分けていきます。この記事は前編!
《熱核連結 ガイアトム・シックス》
コスト7 パワー9500
闇/火/光 クリーチャー
ディスペクター/ガイアール・コマンド・ドラゴン/ゴッド■EXライフ
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、相手のパワー9000以下のクリーチャーを1体破壊する。
■相手がこのクリーチャーを選んだ時、相手は自身の手札をすべて捨てる。
評価値:8.5
シンプルに強い!!!
ひたすらスペックお化けです。スピードアタッカーでEXライフ持ってて火力飛ばせて実質アンタッチャブルの2打点。ビートダウンが泣くほど待ち望んでいたカード。
9000火力はこのコスト域のスピードアタッカーが飛ばすcip火力としてはめちゃくちゃ広いんですが、取れないカードも多い絶妙な塩梅。
スピードアタッカー持ちのEXライフは詰め性能が非常に高く、雑に投げるだけで除去トリガー1耐えしながらフィニッシュに向かえるのがとにかく偉いです。
選ばれた時のハンデスもこの「詰め性能」との相性がとても良いのが特徴的。例えば「ラス盾からこぼれたトリガーでこのカードを処理しないといけないんだけど、選ぶと全ハンデスで返しのアクション消し飛ぶし盤面も火力で荒らされるしで結局詰んでる」みたいな状況は頻繁に見られそうです。
強いて言うなら、2回選ばれないと処理しきれないカードなので、一発限りではなく2回重ねてもリターンがある能力(それこそExターンとか)だったらなお嬉しかったんですが、全ハンデスもらっといてもう一声は流石に高望みですね。
《ドラゴンズ・サイン》や《灰燼と天門の儀式》と組み合わせて相手のターン中にブロッカー付与しつつ出すのもかなり強烈で、盾追加+ブロッカー+火力2回分で最大4面止まるハイパー受け札として大暴れしてくれます。《灰燼と天門の儀式》ならバトル効果も合わせて5面止まる。
これらの呪文は「トリガー付き踏み倒し手段」なので、EXライフの盾追加とも噛み合わせ良好です。
既に公開されている《聖魔王秘伝ロストパラダイスワルツ》を即座に撃ってもめちゃくちゃ強く、次弾のリリースで連結ディスペクターをテーマにした赤白黒の3色ビートダウンデッキが現実的に成立するようになると思います。
このカードの登場以降、パワー9000と9500の間に明確な線が引かれるようになるかな? と思う程度には強力なカードです。使うデッキでは4枚使いそうなので、ぜひ集めておきたいですね。イチオシ。
《白蒼混成 B・W・M》
コスト8 パワー6000
光/水/火 クリーチャー
ディスペクター/アーマード・ドラゴン/ガーディアン■EXライフ
■パワード・ブレイカー
■自分が呪文を唱えた時、このターン、このクリーチャーのパワーを+3000する。
■このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに墓地に置く。
評価値:5
スピードアタッカーないの三度見ぐらいした。目がおかしくなったのかと思ってけどおかしくなってないらしいです。
うーん、8マナでスピードアタッカーがないのは…………………。
先輩の《ボルメテウス・蒼炎・ドラゴン》がSA持っててブロックもされないにもかかわらず使われていないことを考えると、EXライフやパワード・ブレイカー、《日輪の守護者ソル・ガーラ》並のパンプ能力と優秀な色を加味しても色々難しいです。
このカードの評価が変わるとすれば、このカラーリングに「このクリーチャーのササゲール能力でコストを軽減したディスペクターは『スピードアタッカー』を得る。」みたいな疑似《キリモミ・ヤマアラシ》持ちディスタスが登場した場合。これはたぶんかなり強くなります。
今回登場する単色アタック・チャンス呪文との噛み合わせが非常に良く、《混成秘伝デュアルスタック》や《縫合秘伝マリススティッチ》でブロッカーを無力化しつつ《電融秘伝グリードソレノイド》でバカほどパワーを上げれば、相手の盾が一瞬で燃え尽きます。
ハードルはかなり高いですが、最低限めちゃくちゃ相性のいいスピードアタッカー付与が見つかればテーマデッキとしては相当面白いことができそうです。
《偽爆電融 ゾルネードシヴァ》
コスト9 パワー23000
火/自然/水 クリーチャー
ディスペクター/アンノウン/フレイム・コマンド■EXライフ
■Q・ブレイカー
■自分のクリーチャーすべてに「マッハファイター」を与える。
■自分のクリーチャーがバトルに勝った時、カードを1枚引く。その後、相手のシールドを1つブレイクしてもよい。
評価値:4
誤解のないように言えば、「パワー23000で自身含む味方全体にマッハファイター付与」というカタログスペックそのものはかなり強いです。
「バトルゾーンに出た時」の能力がないため《地封龍 ギャイア》を上から叩けるのが最大のセールスポイントで、以降の後続も全てマッハファイターを持つようになるため盤面制圧力はかなり高め。
問題点はかなり明確で、現代デュエル・マスターズは盤面しか取れないカードに9マナを払えるゲームではありません。
相手のリソースに干渉する手段(Ex.「バトルに勝つたび1ランデス」)や、《古代楽園モアイランド》よろしくブレイクではなくシールドをマナ送りにしてトリガーを無視できるなどのメリットがあったらまだ実用的だったかな? と思うんですが……。
ほとんど同じような役割を持つ《百万面相 トカゲ丸》も一部の相性のいいデッキで使用されるにとどまるカード。出たターン以降も味方にアンタップキラーを付与し続ける《トカゲ丸》と比べてもパワーライン以外の明確なメリットがないのは寂しいところです。
デッキのコンセプトになるような独自性を持っているわけでもないため、評価は4。
とにかくパワーが高いのが明確な強みです。一瞬《偽りの名 13》のオマージュなのかな? とも思ったんですが、よく考えるとあれはパワー24000だったので、なぜこいつがパワー23000なのかはよくわかりませんでした。なんなんだろう。
《悪撃縫合 ドルゲペイン》
コスト6 パワー6000+
水/闇/自然 クリーチャー
ディスペクター/デーモン・コマンド/ジャイアント■EXライフ
■マッハファイター
■パワード・ブレイカー
■自分のクリーチャーが攻撃する時、カードを2枚引いてもよい。そうしたら、自分の手札を1枚捨てる。
■自分の墓地のカード1枚につき、このクリーチャーのパワーを+1000する。
評価値:7
「いぶし銀」という評価が非常に似合う1枚。
コンセプトレベルで活躍するカードではありませんが、
・EXライフの盾追加を大きなメリットとして勘案しやすく、マナ基盤として非常に強い縫合3色
・「《SSS級天災 デッドダムド》とセットで使ってください!」と言わんばかりのコマンドとマッハファイター
・無難ながら着実にアドを稼ぐ味方全体へのATルーティング付与
・だいたいのメタクリは上から叩ける最低パワーライン6000(AT合わせて7000)
と、とにかくクセがなくシンプルに強いカード。
このカードの登場で成立するデッキというのはなさそうですが、《天災 デドダム》+《SSS級天災 デッドダムド》+《悪撃縫合 ドルゲペイン》のパッケージは縫合3色を含むあらゆるデッキで採用を検討できそうです。
便利屋ポジションなので4枚使うかは怪しいものの、最低でも2枚は持っておきたいカードですね。
《砕慄接続 グレイトフル・ベン》
コスト8 パワー13000
自然/光/闇 クリーチャー
ディスペクター/キング・コマンド・ドラゴン/ガイア・コマンド■EXライフ
■ブロッカー
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、自分の墓地のカードをすべて、タップしてマナゾーンに置いてもよい。
■各ターンに一度、クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから召喚してもよい。それがディスタスなら、コストを支払わずに召喚する。
評価値:10
個人的に今弾の《龍風混成 ザーディクリカ》枠だと思ってます。つまり4枚買っとけ。
やはり最大の目玉はターン1回のマナ召喚能力。今までも近い能力を持つクリーチャーは何体かいましたが、
・EXライフにより単発の除去で処理しきれない
・登場時能力で大量ブーストを見込めるため最低限の仕事は果たせている
・ディスタスを採用していれば登場したターンにも能力の恩恵を受けられる
という3点によって単なる「除去されれば何もできない」システムクリーチャーとは一線を画すスペックをしています。
ディスタスには目を瞠るほど強いカードが存在しなかったたため、発表当初は「まあそこそこ強いかな」止まりだったんですが、《Disアイ・チョイス》というお化けスペックのカードが登場することになり事情は一変。
出たターンにマナから《ドンドン火噴くナウ》や《メヂカラ・コバルト・カイザー》、果ては《天地命動 バラギアラ》(下面がトリガーである光、闇に限る)などの強力なカードを、手札消費なく・ノーコストでプレイできるようになりました。
特に《メヂカラ・コバルト・カイザー》は《砕慄接続 グレイトフル・ベン》の天敵であるマッハファイター+《SSS級天災 デッドダムド》の安易な突撃を咎めることができるため、相性のいい1枚です。
また、《Disアイ・チョイス》の登場で「今後もある程度コストが重く能力の強いディスタスが登場する可能性がある」ことが示唆されたのも大きな魅力。
マスハンデスでリソースを枯らしあった後にこのカードをトップされると悶絶モノ。コントロールやビッグマナ同士のマッチアップで片方しか《砕慄接続 グレイトフル・ベン》を採用していなかった場合、ある方が一方的に有利になると思います。
ビッグマナ系のデッキでは2枚もあれば十分そうですが、実は早出し適性もかなり高め。コマンド・ドラゴンにブロッカーまでついているコスト8の光文明であるため、踏み倒しサポートもかなり充実しています。
素早く叩きつけたいデッキでは4枚採用する可能性もあるため、発売日に押さえときましょう。たぶん初動が一番安いタイプのカードです。
おわり
ディスペクターの方が好きなので先にディスペクターからまとめてやりました。明日は残りのSRやっていきます! 見えてないカードもあるっぽいのでアレですが……。