もの置き

てきとうに色々書きます

レッドログNo.7(20/03/15)

 今日はアニメで新カードがいっぱい登場したので久しぶりにデュエマの話。新カードの暫定評価みたいなものをボチボチ書いていきます。新カード発表されるたびにやりゃあよかったなとちょっと後悔なう。

 情報のソースはこちら。

supersolenoid.blog.fc2.com


前提情報

 今回、評価は「現環境での相対評価」「プッシュされているギミックとの相性による絶対評価」の2点で区分。

 具体的に後者を説明すると、「これまでに公開されているカードを見て想像する、開発部が作り出したい新環境との相性の良さ」のみを考慮し、環境に存在する他のデッキとの噛み合いは念頭に入れないという意味合い。次項にて詳しく考えていく。

前提となる新環境解釈

 十王篇第1弾に収録されるギミックを改めて振り返っていく。

・「チーム切札」(自然):<キリフダッシュ
・「鬼札王国」():<鬼タイム>
・「チームボンバー」():<マジボンバー>
・「不死樹王国」(自然):<フシギバース>
・「チーム銀河」():<ギャラクシールド>
・「チームウェイブ」(自然):<バズレンダ>

 まずは各チームの内包する文明の総計を取ってみる。

:3チーム
自然:3チーム
:2チーム
:2チーム
:2チーム

 やはり主人公色であるからか、チーム切札の抱える火/自然がそれぞれ3チーム存在。どちらもあまり妨害が得意な色ではなく、実際にここまで公開されたカードにも数はそう多くはない。妨害の代表色といえば闇、次点で光であるが、それぞれ

闇:「鬼札王国」と「不死樹王国」。「鬼札王国」は闇文明のスーサイド的側面をフィーチャーしたチームで、「不死樹王国」は闇文明の墓地利用の側面をフィーチャーしたチーム。どちらにも妨害手段は存在しなくもないが、要素を前面に押し出したチームではない。

光:「チームボンバー」と「チーム銀河」。「チームボンバー」は光文明の展開力をフィーチャーしたチームで、「チーム銀河」は光文明のシールド利用にフィーチャーしたチーム。「チームボンバー」はギミックとメタクリの相性自体は良く、「チーム銀河」も無数の良質なメタクリを輩出してきたメタリカがメインのチームではあるが、現時点ではメタクリの公開はされておらず、前面には押し出されないことが伺える。

 以上のことより、十王篇第1弾の環境においてはめぼしい妨害手段の数が少なくなることが予想される。

 続いて、各チームのギミックを要素に分解して分類してみる。

・カードのコストを軽くしてプレイするギミックが、<キリフダッシュ>、<フシギバース>、<ギャラクシールド>の3種。
・ギミックの使用にバトルゾーンのクリーチャーを要求するギミックが、<キリフダッシュ>、<マジボンバー>、<フシギバース>の3種。
・<バズレンダ>はギミック自体にボードを取る要素はないが、マッハファイター・強制バトル・バウンスやマナ送りと、除去手段が全ギミックの中でも豊富な部類。「手札1枚で複数の相手クリーチャーを除去する」ことによりアドバンテージ差をつけることに傾注したギミックであると考察できる。
・<マジボンバー>は純粋なクリーチャーの踏み倒しギミックであるものの、攻撃を起点としているため悪用は難しく、SA付与手段がない場合はワンショット打点を組みあげるには至らない。基本的には「質に目をつぶってボードを横に広げる」部分が本質であるという理解が妥当。

・以上より、基本的にどのチームもボードを作り上げることに意識を置いていることが伺えるが、その中で、自分と相手のシールド枚数のみを参照し、能力の方向性もボード構築に傾倒していない<鬼タイム>はやや異質。SAを含む火文明をチームカラーに含んでいることもあり、全体を通してボードを無視してひたすら殴りつけることでアグロプランを完遂するギミックとして練り上げられている。

 と、このような感じ。

 以上より、

・横展開でボードを構築しつつ、SAも絡めてビートダウンを遂行していく「チーム切札」「チームボンバー」
・中型・大型の打点をチームギミックを活用して早期に展開することで相手のボードにプレッシャーをかけていく「不死樹王国」「チーム銀河」
・豊富な除去&アドバンテージ源で時間を稼ぎ、大量のマナを注ぎ込んだフィニッシャーやバズレンダで一気に戦況を捲る「チームウェイブ」
・スーサイドしながらボードを無視して全力突撃、攻撃性能は全チーム随一の「鬼札王国」

 というような戦術形成が予想される。

 総評。環境に有力な妨害手段が少ないため、純粋なアドバンテージ戦術に堅実な除去・強固な守りを組み合わせればなかなか突き崩すのは難しいだろう。シンプルにアドバンテージを稼ぎやすい水文明チーム・「チームウェイブ」「チーム銀河」がこれらの代表格となり、圧倒的突破力を誇る《モモキング》擁する「チーム切札」やアグロプランにより遅い展開を咎めやすい「鬼札王国」がこれらの牙城を崩しにかかる……というような構造になるか。

 絡め手が少なくギミックのタイムラグがやや気になる「チームボンバー」、途中で1回でも除去されてしまうと成長を継続しづらく、次がつながらないワントップ型の「不死樹王国」は現状見えているカードのみではやや懸念点が多い。

 以上の考察を踏まえて、各カードの個別評価に移る。

新カード個別評価

ウシキン☆チャンネル

《ウシキン☆チャンネル》
トリックス/チームウェイブ
水文明/自然文明/コスト6
クリーチャー
パワー6000+
■[バズレンダ]2(無) (このクリーチャーのコストを支払う時、追加で2(無)を好きな回数支払ってもよい。このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、その◎能力を1回と、追加で2(無)支払った回数、使う)
◎このターン、自分のクリーチャー1体は、パワーを+3000され、アンタップしているクリーチャーを攻撃できる。
■マッハファイター
■W・ブレイカ
■自分のクリーチャーがバトルで勝った時、カードを1枚引いてもよい。

現段階での評価:☆☆
新環境での評価:☆☆☆

 中戦が主体の現段階では使われる場面・デッキともに見えない。カードのスペック自体に相手の構築への依存度が高く、除去を必要としない相手には完全に腐ってしまう。そして、【バーンメア】が《グレープ・ダール》をぶん回してくる現在の環境では「ダール避け」という言葉が存在する程度には「バトルゾーンにクリーチャーを出すこと」にリスクが存在する。環境の変化がなければ活躍は厳しいだろう。

 「チームウェイブ」のカードとして見ればこのカードはなかなか悪くない。2コスブースト→《ウマキン☆プロジェクト》というわかりやすいアクションからスムーズにつなげる(おそらく)デザイナーズの流れは突破力が高い。ブロッカーを《ウシキン☆チャンネル》のマッハファイターで排除しつつドロー、《ウマキン☆プロジェクト》は除去に使ってもう1枚カードを引きに行ってもいいし、2打点を通しに行ってもいい。パワー強化が常時である点がなかなかやり手で、相手の火力ラインを避けに行ったり、パワードブレイカーの補助に使ったりといった器用さはなかなかに魅力的だ。おそらく<バズレンダ>を活用する場面は少ないものの、6マナで2面処理しながら2ドローしつつWブレイカーが残るのは決して悪くないだろう。
 ここまでの評価で言えば☆4つ相当だと思っているのだが、競合にチーム違いの《勝熱龍 モモキング》が存在。11000のパワーで2面処理つつ2ドローできて、手が空いたらSA2打点で顔にも殴りかかれると器用さは抜群。<キリフダッシュ>すれば5マナなのでコストパフォーマンスでも負けている。文明や登場タイミングが違うので純粋な比較はできないが、競合相手が強いせいで☆1つ減点。

コスパンダメソッド

コスパンダメソッド》
トリックス/チームウェイブ
水文明/コスト7
クリーチャー
パワー9000
■[バズレンダ]2(無) (このクリーチャーのコストを支払う時、追加で2(無)を好きな回数支払ってもよい。このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、その◎能力を1回と、追加で2(無)支払った回数、使う)
◎相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
■W・ブレイカ
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、その◎能力を4回以上使った場合、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。

現段階での評価:
新環境での評価:☆☆

 中戦が主体の現段階では(ry。除去と同時にアドバンテージを取れるわけではなく、そもそも肝心の除去部分も<バズレンダ>2とかなり重い。Exターンとの兼ね合いで2になったのではないかと思われるが、別に10マナも払ったんだったらExターンの1つくらいあげてもいいのではないだろうか。《勝利宣言 鬼丸「覇」》とかSA3点入れながら10マナでExターン取るけど。
 総じて中途半端なカードだなあ、という印象。

 対評価で見てもかなり残念なスペックと言わざるをえないか。7マナも払って《一角魚》の上位種やっても寒いし<バズレンダ>もコスパが悪いので使うならExターン目当てだが、13マナも捻出できるならそもそも《次元の嵐 スコーラー》がマナを払って召喚できてしまう。
 他の「チームウェイブ」のカードと噛み合いがある能力もなく、どうしたものやら。
 カード画像見る限りレアリティ表記がついてないのでデッキ収録だろうか? なら仕方ないのかなあ。

自撮の超人

《自撮の超人(セルフィー・ジャイアント)》
ジャイアント/チームウェイブ
水文明/自然文明/コスト4
クリーチャー
パワー4000
■自分の水または自然のクリーチャーすべてに「ブロッカー」を与える。
■自分の水または自然のクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりにタップしてマナゾーンに置く。

現段階での評価:☆☆☆
新環境での評価:☆☆☆☆☆

 ロッカー付与は流石に強烈なものの、今の環境があまりよろしくない。輝く環境がくれば強烈な輝きを放つことは間違いない。
 だってメメントサルトビバイケンじゃんこんなの。システムクリーチャーなので除去られる宿命にあるが、どちらの能力も「自分が対象に入っている」のが偉すぎてやばい。除去られても1ブーストだもんで。えらいよ。マッハファイターが飛び交う環境になるとブロッカー付与が擬似的に除去耐性付与になるのもすごい。
 一方で、別にトリガーがついているわけではないので、攻められる前に盤面に確保しておくというハードルがある。トリガーGRから《マリゴルド Ⅲ》で出すのは強そうだから、《スゴ腕プロジューサー》なんかも一緒に使ってやれるとモアベターか。
 「先置きにメリットがある」「シノビと相性のいい」「ジャイアント」ということで【シノビドルゲーザ】のおともには最適か。

 ーーーーばいよ流石に。ボード取り合いマッハファイターびゅんびゅんゲーでブロッカー付与のもたらす恩恵は計り知れないものがありますよええ。チームウェイブ最大の弱点である「マナ伸ばしてる間に盾吹っ飛ばされて負け」パターンもブロッカー付与があればかなり埋めることができる。えらい。すごい。
 「破壊された時に1ブースト」ということで、あまりがちな《タケノコ道中ヒアウィ号》あたりの<バズレンダ>なんかも最後に適当な高パワーにぶつけてブーストに変換するという小技が取れたり、《霞み妖精ジャスミン》や《電脳甲虫アナリス》あたりの自壊ブーストを2ブーストとして運用できたりする。バグか?
 出したターンのラグを自分で相対的に埋められ、即座に対処されてもアド損しづらい。「チームウェイブ」の理念や想定される環境との噛み合いも良い神カード。仮に今は使い道なくてもいつかは輝く時が来るタイプのカードなので、持っといて損はなさそう。アンコだしストレージに転がってたら即4枚揃えたいね。

ファボレオン

《ファボレオン》
トリックス/チームウェイブ
水文明/コスト4
クリーチャー
パワー4000
■[バズレンダ]3(無) (このクリーチャーのコストを支払う時、追加で3(無)を好きな回数支払ってもよい。このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、その◎能力を1回と、追加で3(無)支払った回数、使う)
◎カードを1枚引き、自分の手札を1枚、裏向きのまま新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。その後、自分のシールドを1つ手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。

現段階での評価:
新環境での評価:☆☆☆

 。シールド埋め込み系はせめて3マナ、できれば2マナじゃないとなー。ただでさえ盾の価値が暴落してる環境なのでまあまあきついっす。
 擬似ドローがついており盾操作ができるのでなんかしら変なループのパーツにある可能性は億分の一であるかもしれない。いやないか。

 出しで守りを固められるこのカードは、実は「チームウェイブ」の理念との相性は悪くなかったり。じゃあ強いかって言われると別の話なんだけども。今のところトリガーは見えてないけど多分なんかしらはあるはずなので、そのカードの強さ次第か。
 現時点では《終末の時計 ザ・クロック》、《ドンドン水撒くナウ》あたりが関の山かなあ。なんとも言えない強さで☆3つ。

《キリンキンTV》
トリックス/チームウェイブ
水文明/自然文明/コスト3
クリーチャー
パワー3000
■[バズレンダ]2(無) (このクリーチャーのコストを支払う時、追加で2(無)を好きな回数支払ってもよい。このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、その◎能力を1回と、追加で2(無)支払った回数、使う)
◎相手は自身のクリーチャーを1体選ぶ。自分はそのクリーチャーを持ち主のマナゾーンまたは手札に戻す。

現段階での評価:☆☆
新環境での評価:☆☆☆☆

 ぼ無。除去のコストパフォーマンスは良く、<バズレンダ>を使えば5マナで2面処理できるのは悪くない。相手が選ぶ点についてはアンタッチャブルに触れられることでむしろ利点になりうるし、マナ送りorバウンスの選択権がこちらにあるのはかなり有情といえそう。
 が、如何せん除去そのものの有用性が環境において担保されていないのがかなり気になる。環境が動けばもしかするとちょっとだけチャンスがあるかも、止まりか。

 ールド戦だとめちゃ強そうカード。構築においてもチャンスがないわけではなさそうなものの、3000というボディーがパワーラインとして頼りない点には留意しておきたい。新環境はおそらく4000と5000の間にボーダーが引かれることになる。
 とはいえ除去が重要視される環境になるとすれば5マナで2面という高効率の布告除去が飛ばせるのは見逃せないメリット。チームウェイブはマッハファイターに除去を頼っている節があるため、パワー的に触りづらい相手でもマナ送りで処理できるこのカードはチームとの相性が悪くない。
 これまでに公開された<バズレンダ>の中では《タケノコ道中ヒアウィ号》に次いで<バズレンダ>使用時のコストパフォーマンスが良いため、<バズレンダ>を使うことに反応するシナジーカードが登場すれば化ける可能性もある。やや過剰な感もあるが、期待を込めて☆4つ。