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【デュエマ】yk800の週刊! メタゲーム・ウォッチング Vol.3【19.10.2】

 どうも、レッドことyk800です。「アニメは3話で決まる」との格言がありますが、もうVol.3ですよVol.3。そろそろ毎週投稿のサイクルにも体が適応しはじめてきました。記事を書くための準備をしている時間はとても楽しいのであまり苦にならないのが助かりますね。
 ところでアニメの話をしましたが、今日10月2日はテレビアニメ「まちカドまぞく」の3話までが収録されているDVD・BD第1巻の発売日でしたね!



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先週末の結果総まとめ

 まずは先週末(19.9.28〜19.9.29)に行われたCSの結果を見ていきましょう。
(※元となった大会結果は田園補完計画さんからお借りしています。また、情報の抜け・漏れがありますことをご了承ください)

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 王者、遂に陥落。

 先週はGP直前週ということもあり結果非公開なCSが多く、今週の結果はあくまで参考値と捉えるべきでしょうが、それでもこのトピックを扱わないわけにはいきませんね。今週の主役は間違いなく【火水自然ミッツァイル】でした!

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 先週の中頃に彗星のごとく現れ、Vault大会での優勝を契機に爆発的に存在を認知されたこのデッキは、デュエル・マスターズというゲームの面白さを体現するかのような動きのガチャガチャ感と、久しぶりに登場したいわゆる「単騎ラフルル」系ロックを確実に仕掛けに行くデッキということで、情報収集に熱心なプレイヤーの間で「とりあえず試してみるか」と使用者が伸びたように感じました。
 結果が示す通りデッキのパワーも申し分なく、ここに来てGP最注目デッキの筆頭として名乗りを挙げました。

 本当にごくごく僅差で1位と肉薄するのが、激しい防衛戦に破れた元ディフェンディングチャンピオン【デッドダムド】

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 先週までの流れを見ていると「遂に落ちたか!」という印象を受けてしまいますが、筆者としてはむしろ逆であると思っています。これほどまでにニューウェーブが勢いづいても、なお勝ててしまう力強いデッキなのです。
 しかしながら、単純な話としてあまりに長く玉座に居座っていたためにプレイヤーの側にもやや飽きが来ているのは否めないとも感じます。王者はもはや賞味期限切れなのか、それともGPという舞台でその貫禄を見せつけるのか。
 並み居る強豪たちがどう判断を下すのか、楽しみです。


 先週末の2TOPを追いかけるのは【水魔導具】【ジョラゴンジョーカーズ】でした。


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 【水魔導具】は完全にノーマークでしたが、【ジョラゴンジョーカーズ】や【火水自然ミッツァイル】といった今週アツかったデッキ群と相性が悪くなく、言われてみれば確かに勝ちやすいフィールドだった印象です。どちらも盤面のクリーチャーをタネにキーカードのコストを軽減するので《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》が劇的に刺さる上、クリティカルな盤面を構築するターンが遅めのデッキですから、【水魔導具】にとっては久方ぶりに現れたお得意様のようなものでしょう。

 【ジョラゴンジョーカーズ】は先週ピックアップしたデッキですね! 母数こそ大きく伸ばしましたが、入賞数の方に目を向けると今ひとつ勝ち切れてはいない印象です。
 同じデッキタイプとしてくくってこそいますが、前環境の【自然ジョラゴン】に《ジョリー・ザ・ジョルネード》を投入しただけの《燃えるデット・ソード》ループのギミックを搭載した構築もあれば、《オケ狭間 勘兵衛》と《ウォッシャ幾三》をどちらも4枚ずつ投入し、《タイク・タイソンズ》のJチェンジも絡めて3ターン目に《ジョルネード》のマスター・J・トルネードの条件を達成してしまうような超速度重視の構築もあり、どの構築がもっとも環境に適しているのか、未だ定まっていません。
 果たして環境のソリューションは見つかるのでしょうか。今後の動向が気になる1デッキです。


 いつもならあと1種を紹介するところですが、今回は3種。【火単速攻】、【ロマノフワンショット】、【火水クラッシュ“覇道”】といったここ数ヶ月の常連デッキが同率5位で横並びとなりました。
 デッキパワーはいずれもトップ陣に負けず劣らず、メタゲームの動き方次第では2番手、3番手を狙えるデッキ群です。数字としてはあまり結果を残せていませんが、まだまだ意識から外すことはできないでしょう。

今週のトピックス

 このデッキを紹介しないわけにはいきません、【火水自然ミッツァイル】のエントリーです!


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 このデッキの要点は3つ。

⒈素早くマナを伸ばしてマナドライブ6を達成させること。

⒉受けや除去にもなるGR横展開カードを駆使してGRゾーンに眠るマナドライブ6クリーチャーを次々と叩きつけ、序盤に消費したリソースを回収すること。

⒊《マーチス》《ダダダチッコ》《マリゴルド》といった、1枚が2枚・3枚になるGRを駆使して複数枚の《ミッツァイル》でGR召喚を回し続け、莫大なリソース・打点からワンショットを決めること。

 やや誇張した言い方になりますが、「マナドライブ6を達成していない状態でするGR召喚」は、基本的にはこのデッキにとって非常に弱い行動です。もちろん例外は存在しますが、特殊な状況でない限り、まずは最優先でマナを6枚揃える。その次にGRをする。このプランニングが大前提となります。

 《Wave ウェイブ》は非常に面白いカードで、マナゾーンのカードが5枚の状態であっても墓地のブースト呪文を唱えることでマナドライブ6を達成しつつGR召喚をすることができます。
 これがどういうことかというと。先述のとおり、基本的には2→4→6の動きを目指すことになるデッキですが、相手が展開の早いデッキ・盤面依存度の高いデッキであったりすると、時として2コスブーストから《DOROROOON・バックラスター》を出したり、《知識と流転と時空の決断》をバウンスモードで撃ちたい時があります。そのような場合でも、5マナ域として《Wave ウェイブ》を確保できていれば4ターン目にマナドライブ6を起動させつつGR召喚ができるのです!
 また、2ターン目のブーストができなかった際に《神秘の宝箱》から繋ぐことで、2回の《宝箱》でマナに《単騎連射 マグナム》と《音精 ラフルル》を確保しながらマナドライブ6保障GRと動けるなど、器用さが光る1枚です。
 ただし注意点として、《Wave ウェイブ》は召喚時のみ能力を発動できるので《ダダダチッコ・ダッチー》や《マリゴルドⅢ》でバトルゾーンに出しても墓地の呪文を唱えることはできません!非常に勘違いしやすい点なので必ず確認しておきましょう。

 サーチがなくとも《天啓 CX-20》+《マリゴルド》経由の《ハリケーン・クロウラー》のコンボでパーツをマナに揃えられるなど、稼いだリソースを効率的に勝ち手段に変換する方法も持ち合わせており、《ミッツァイル》を一度安全に着地させてしまうと止めるのは困難です。《DOROROOON・バックラスター》や《オコ・ラッタ》もあるのでメタクリーチャーに対しても強く出られます。

 では弱点がないのかというと、そんなことはありません。コンセプトそのものがマナドライブ6に強く依存しているため、マナが6枚になるまでにリソースを攻められることに非常に弱いです。序盤からの積極的なハンデスランデスはかなり苦手とする部類。特にランデスはハマってしまうとほぼ抜け出せなくなってしまいます。
 また、ミッツァイルを起点とした展開がほぼ必須となるため、横展開に対して除去を当てられるのもあまり好ましくありません。同じくGR召喚をリソース拡充の起点としているため召喚ロックに対しても脆く、《「本日のラッキーナンバー!」》で4を繰り返し指定されると非常に苦戦を強いられます。

 ただし、時間が経ってマナが6枚揃うと《天啓 CX-20》から一気にリソースを稼げるようになるので、これらの問題の多くは解決できるようになります。ならば素早く殴り勝ちを、と言いたいところですが、《スゴ腕プロジューサー》という最強のアグロメタカードの存在により、単調なビートダウンの勝利は至難の業です。

 このデッキに対して有利なのは4ターンから5ターンでの勝利を狙える盤面に依存しないコンボデッキ、すなわち【水魔導具】や【ロマノフワンショット】。基本的に4ターンキルのないデッキなので、妨害手段が一定数確保できるなら5ターンコンボでも十分勝利は狙えます。
 また、実は【デッドダムド】に対してもそこまでの有利はつかないのではないかと予想しています。相手は横展開に対して《SSS級天災 デッドダムド》というシンプルな回答を持っていますし、序盤の妨害もお手の物。あまり採用率は高くないですが、《白皇世の意志 御嶺》に《無修羅 デジルムカデ》がついてしまった日にはほぼゲームセットです。
 少なくとも、意識して構築・プレイを寄せてこられるとかなり苦しい対面になるでしょう。

 しかしながら「ぶん回り」が存在するデッキタイプであるがゆえに対策する側に回るのは骨が折れるのもまた事実です。今週末のGPにおける台風の目は、ほぼ間違いなくこの【火自然水ミッツァイル】になるでしょう!
 

 Vol.2で言及した【自然水ジョラゴンジョーカーズ】もその数を着実に伸ばしていますが、先述の通り構築の幅が非常に広く、使用者のプレイスタイル・環境への適応度などによってより「強い」構築が変わってきます。
 筆者独自の区分になりますが、このデッキタイプの構築を分析するには二つの軸に注目する必要があるでしょう。

 一つ目の軸は、マナ加速中心か、GR召喚中心か。今週結果を残した構築には《タイク・タイソンズ》、《メイプル超もみ人》といった自然ジョーカーズ定番のブースト札はもちろん、《天体かんそ君》までもを数枚採用したブースト偏重の型が存在しました。その一方で、《メイプル超もみ人》すら1枚も採用せず《オケ狭間 勘兵衛》、《ウォッシャ幾三》、《ガチャダマン》などの《タイソンズ》からチェンジできるGRクリーチャー群を大量採用している構築も結果を残しています。

 当たり前の話になりますが、マナ加速を中心とした構築は《奇石 ミクセル》や《マグナム・ルピア》などのマナ枚数に依存するメタクリーチャーの影響を受けづらく、またバトルゾーンを制圧されてしまってもトップの《ジョット・ガン・ジョラゴン》から《アイアン・マンハッタン》を投げつけることで一瞬で勝ってしまうことができます。総じてコントロールデッキに対して強く、これまでの【ジョラゴン】に近いオーソドックスな形です。

 GR召喚を中心とした構築は序盤から速やかにクリーチャーを展開し、最速で3ターン目終了時には《ジョリー・ザ・ジョルネード》の着地を見込める速度がウリです。《せんすいカンちゃん》などが入ることでGRゾーンの平均コストが上がっているため《ミクセル》や《マグナム・ルピア》には脆く、バトルゾーンを制圧してくるデッキには思うように展開できないこともありますが、盤面にインパクトを与えるターンが早くカウンター性能も高いため、これまでの【ジョラゴン】とは打って変わって素早いビートダウンに対して強く出られるのが特徴です。

 二つ目の軸は、シールド・トリガーを厚く取るか、削って自分の動きを優先するか。《松苔ラックス》、《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》といった優れたトリガーと《ジョリー・ザ・ジョルネード》によるカウンターパッケージの登場は【ジョラゴン】に大いなる選択肢をもたらしました。
 先述の通りマナ加速軸はコントロールにより強く出るために受けの枠を削る傾向にあり(パワーカードである《プロジューサー》すら2枚程度に抑えられている構築が多いです)、GR召喚軸はアグロを取りこぼさないように《松苔》や《バイナラドア》を数枚採用する傾向が強いようですが、当然ながらかなり自由に調整が効く部分です。特に《プロジューサー》は、タップインしてしまうという無視できない弱点はありますが、トリガーした場合はマナ加速として機能する可能性もあり、どちらとも良好な相性が見込める強力なカードです。

 どちらかに寄せ切らず中間あたりを攻めていくことも、強いかどうかはともかくとして可能であり、現代デュエル・マスターズの目まぐるしく変化していくメタゲームに適応する潜在的な能力は高いデッキタイプであるといえます。今後長らくに渡ってメタゲームの一角で存在感を主張するデッキになるのではないでしょうか。


 先週末に母数を大きく増やしたデッキはいずれも《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》を有しており、このカードの前に膝を屈することになる線の細いアグロデッキは一気に下火になりました。その隙間を突くような形で【水魔導具】が急速に浮上、3番手として結果を残しています。
 中速デッキが大いに幅を利かせる大ミッドレンジ時代。GPのメタゲームは果たしてこのままの形を維持するのでしょうか、それとも。

HOT TECH

《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》


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 毎週紹介している「今週の1枚」ですが、今回はこの暴力的なシールド・トリガーをピックアップすることにしましょう。間違いなく以降の環境を激変させる1枚です。

 先週筆者がイチオシとして紹介した【火単速攻】ですが、筆者の予想とは裏腹に残念ながら思わしい結果を残すことができませんでした。その要因となったのはほぼこのカード1枚の存在であると考えています。
 パワー3000のブロッカーで確実に1体を受け止めつつ生き残ればマナを加速。GRゾーンから合計2体を召喚することで殴り返し要員を確保することができますし、マナが伸びればカウンター速度を一気に加速させることができます。
 《ジョット・ガン・ジョラゴン》や《ミッツァイル》、《ジョリー・ザ・ジョルネード》といった「場のクリーチャーをコストとして登場する」フィニッシャーと極めて相性がよく、5マナで実質3体分のクリーチャーになるので手打ちのコストパフォーマンスも悪くありません。

 対策を施していない雑多なアグロデッキはこのカードを1枚踏むとほぼ詰みの状態に陥ると言っても過言ではなく、どれだけアグロに弱い基盤のデッキであったとしてもこのカードが4枚デッキに入っているだけでおおよそ40%*1は勝ててしまいます。無論、実際の対戦の上でも踏まれたうえで貫通されることもありますが、アグロ側の事故率も加味すると4割強程度の勝率は担保できると考えていいでしょう。

 殴るデッキの勢力を一気に弱めた悪魔のごときこのカードですが、アグロ側ももちろん黙ってやられている訳ではありません。
 GRゾーンから出てくる《シェイク・シャーク》を加味しても止められる打点は多くて3点程度が限度、ならば過剰すぎるほどの打点を作ってやればいい。バトルゾーンのクリーチャーを大量にアンタップできるため単体を止めるトリガーに対して強い《魔神轟怒 ブランド》を主役に据え、《一番隊チュチュリス》や《ダチッコ・チュリス》を連打して《BAKUOOON・ミッツァイル》で一気に打点へと変換する【火単ビートジョッキー】の開発が進んでいます。
 素早い横展開を《ミッツァイル》によって《魔神轟怒》に変換するプランはかなり応用範囲が広そうで、火単に限らず手札を補充できる水文明と組んだパターンや、マナ加速で素早くパワーカードにアクセスできる自然文明と組むパターンなど、色々なデッキが考えられるので面白いですね。

 閑話休題

 今週に限らず、今後のアグロデッキは悉く「《プロジューサー》を如何にして乗り切るか?」が常にハードルとして付き纏うであろうほどのパワーを持っていることは疑う余地もありません。今のところは【火水自然ミッツァイル】と【ジョーカーズ】での採用が目立ちますが、クセが少ないため色が合うならどこにでも入れることが出来、実際に【デッドダムド】などに採用してオーラ戦術をより重視した構築も少数ながら出てきています。GR2回から合計4打点で強烈なカウンターをくらわせられるようになる《Code:1059》とのセット採用もチーム戦CSにおいて実績を残しているなど、GR・オーラのプールが広がるたびに可能性が広がる時代の申し子。すでに高騰していますがそうそう下がらないことが予測されますので早めに4枚買っておきましょう!筆者は持ってません
 

今週末のメタゲーム予想

 筆者にとっても待ちに待ったGP9thがいよいよ開催されます。Vol.1でも言っていた通り、この記事はGPに向けた調整の副産物。もちろん僕も参加しますよ!

 これまでの傾向からの予測ですが、GPのメタゲームはかなり素直な印象なので今週大きく結果を残している【火水自然ミッツァイル】、対応範囲が広くデッキパワーも高い【水闇自然デッドダムド】の両巨頭は決勝トーナメントの舞台においては間違いなく存在感を主張してくるでしょう。【火水自然ミッツァイル】というデッキ自体の対策そのものは【デッドダムド】などと比べるとさほど難しい方ではありませんが、GPという大量のプレイヤー・無数のデッキタイプが存在するフィールドにおいては純粋に「太い」デッキでなければまず勝ち上がることさえ大変。対策する側に回るよりも使う側に回りたいプレイヤーの方が数が多くなることは想像に難くないです。

 ただし、GPという巨大なフィールドに向けて未だ環境に姿を表していない秘蔵の新デッキを研ぎ澄まし、持ち込んでくるプレイヤーは確実に存在します。新環境が始まってまだ2週間と経っていませんからね。
 予想通りには行かないのもまたデュエル・マスターズの面白いところ。今からどんなデッキが新たに出てくるのか非常に楽しみになってきました。


 時間の余裕があればGPに向けて現環境の主要なデッキを総ざらいするスライド記事を作りたいと考えています。金曜の夜には静岡入りしているので実現するかはちょっと怪しいですが……。ほどほどに楽しみにしていただければ幸いです。

 今週のメタゲーム・ウォッチングはここまでとなります。それではみなさま、良い週末を!

*1:4枚積まれたカードがシールドに埋まっている確率は43%程度。