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【デュエマ】yk800の週刊! メタゲーム・ウォッチング Vol.14・殿堂入り発表特別号【19.12.18】

 どうも、レッドことyk800です。書くことなさすぎた先週と比べて今週は書くことが多すぎる!!!

 2大母数を抱えたエリア予選関東・関西ブロックに始まり、殿堂入り発表、デュエプレリリース、新弾発売ととにかくデュエマをプレイする人にとっては情報盛り沢山の1週間。今回はGP9thを特集したVol.4ぶりの特別号と題しまして、これらのトピックの中でも殿堂発表にフォーカスを当てて次環境への影響を紐解いて行こうかと思います。あっさり目ではありますが今週のメタゲームについても言及しますのでそこは安心してくださいね!
 それでは参りましょう、メタゲーム・ウォッチングスタートです!


先週末の結果総まとめ

 まずは先週末(19.12.14〜19.12.15)に行われたCSの結果を見ていきましょう。
(※元となった大会結果は田園補完計画さんからお借りしています。また、情報の抜け・漏れがある可能性がございますことをご了承ください)


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 光のメタクリーチャーたちが織りなす【カリヤドネ】包囲網。

 「今週は【火光ビートダウン】が強い週だろうなー」という筆者(というかおそらく多くのプレイヤー)の予想がドンピシャで当たる形となりました。先々週から続く【カリヤドネ】と【火光ビートダウン】の追いかけっこを主軸に環境は展開され、メタゲームを2段階進めた「【火光ビートダウン】に勝てるデッキ」の勝率はいまいち伸び悩んだようです。
 1位こそ逃しましましたが現在のメタゲームの中心は明確に【カリヤドネ】であり、このデッキに対して大幅な不利を被る【火水自然ミッツァイル】の立ち位置は非常に厳しいものとなりました。【火水万軍投ジョーカーズミッツァイル】は【カリヤドネ】に明確に不利がつくわけではなく、最大瞬間風速の高さもあってかどうにか喰らい付いているようです。

 今週末は新弾発売となりますが、ざっとリストを眺めたところでは【カリヤドネ】のカウンターパートとなりうるようなデッキを生み出すほどのカードは、

・安定感には乏しいものの、メタカードの間に合わない理不尽な速度で場を離れないワールドブレイカーを叩きつけながら《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》の存在からある程度の長期戦にも耐えうる《零龍》
・《「本日のラッキーナンバー!」》がいなくなってからが本領か。《龍素記号Sr スペルサイクリカ》を絡めた妨害呪文連打によって無限にターンを稼ぎつつトリガー付きでカウンター的な動きも可能な《ナウ・オア・ネバー》

 の2種以外に存在しない印象を受けました。もちろん《極限駆雷 ブランド》を採用した【“B-我”】や【火光ミッツァイル】は登場するでしょうが、ひとまずのところ新しいデッキとはならなさそうです。
 新カードを試したいプレイヤーが数多くいるであろう今週末のCSがどのような環境になるのかは率直に言って全く想像がつかないのですが、筆者は【カリヤドネ】の環境的優位性はそれほど変動しないだろうと予想しています。メタビートである【火光ビートダウン】は環境が偏らなければあまり力を発揮できないので、新プール追加初週に弱いであろうという点も追い風です。使用者が減る可能性が高い、という点で入賞数がどこまで伸びるかはわからないですが……。

今週のトピックス:殿堂入りカード徹底考察!

 さて、メタゲーム考察はそこそこに、今週のメインコンテンツへと移行しましょう! 何は無くとも殿堂入りカードのおさらいからスタートです。

dm.takaratomy.co.jp




 というわけで、合計13枚ものカードが動く波乱の殿堂発表となりました。おそらく一度の発表で変わったカードの枚数では歴代最多ではないでしょうか。一応調べたので大丈夫とは思いますが間違っていたらご指摘いただけると助かります。

 現在の複雑化したデュエル・マスターズにおいては単に「強いデッキ・カード」「弱いデッキ・カード」という格差が大きく存在するわけではなく(もちろんないわけではないですが)、それ以上に各々のデッキのメインギミックの特性、キルターン、デッキ内のクリーチャー(及びオレガ・オーラ)とスペルの比率、 etc. 環境に数多あるデッキ同士の様々な要因が絡み合って非常に難解な相関図を作り上げています。
 《BAKUOOON・ミッツァイル》や《機術士 ディール/「本日のラッキーナンバー!」》などの環境を支配していたカードを殿堂入りさせれば健全な環境になるのかと言われればそうではなく*1、「そのカードが殿堂入りした結果出てくるもっとゲームをつまらなくするヤツ」の存在を考慮した上で何を殿堂入りさせるかを決める必要があります。
 その点で、大量にテコ入れが入った今回の殿堂施行は非常に理に適ったものであったと言えるでしょう。筆者のフォロワーさま方の中でも殿堂の内容については好意的な意見が目立ちました。

 それでは改めて、それぞれのカードについて考察していくこととしましょう。

《BAKUOOON・ミッツァイル》


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 全プレイヤー納得の殿堂入り。殿堂入りしてほしくなかったプレイヤーも少なからずいるかと思いますが、そんな人でもこればかりは仕方ないと思わざるを得ないほどのパワーカードでした。《時の法皇 ミラダンテⅫ》や《蒼き団長 ドギラゴン剣》のようにサーチする方向にリペアする構築も出てくるかとは思いますが、個人的には《メガ・マナロック・ドラゴン》のように「基本的に『持ってない』前提で動くことになるのでいざ引かれてるとめっちゃきつい」カードとしての地位を確保するのではないかと思ってます。複数枚を使ってGRをぐるぐる回すことはできなくなりましたが、5、6体並べて着火した際のフィニッシュ力そのものは相変わらず非常に高水準。

 9月以降のデュエル・マスターズにおいてシールドで受けることを前提としたデッキが激減していたのは紛れもなくこのカード(から繰り出される《単騎連射 マグナム》や《音精 ラフルル》、《「ラッキーナンバー!」》+《無限合体 ダンダルダBB》)が環境に存在していたからですし、後述する《「ラッキーナンバー!」》、《ラフルル》の殿堂と相まって環境のトリガーは少し元気を取り戻すこととなるでしょう。
 環境から雑な急造致死打点が減り、ゲームのレンジを長く取りやすいのも受けるデッキタイプにとっては追い風。少なくとも「存在を許容されない」というほどの迫害からは脱却したといえそうです。

《機術士 ディール/「本日のラッキーナンバー!」》


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 このカードを殿堂入りさせるかさせないかがデュエル・マスターズの分岐点だったと思います。今回のループではウィザーズは殿堂入りさせるルートを選択したようです。

 このカードの問題点はやはり「ロック範囲が広範であること」にあるでしょう。超天篇の目玉ギミックであるGR召喚をガッチリ制限しつつ、呪文とクリーチャーというデュエル・マスターズの2大基本カードタイプをたった1種4枠のカードで対策してしまえるその汎用性の高いロック性能が嫌われた形です。使い回し手段が増えて複数ターンに渡って戦況が変わらないゲームを何度も作ってしまったのも悪い点。

 こちらも環境に与える影響は甚大。なんなら《ミッツァイル》以上に採用率の高いカードでしたから、多くのデッキがゲームメイクを見直すことになりそうです。
 環境内のデッキで特に影響が大きいのは【カリヤドネ】と【水闇ハンデス】でしょうか。ほぼフィニッシュだけをこのカードに頼る【火水自然ミッツァイル】や【火水万軍投Jミッツァイル】と異なり、これらのデッキはどちらもリソースを失わないように立ち回りながら複数回の《「本日のラッキーナンバー!」》によってゲームを引き伸ばしつつ勝負を決めることを主眼に置いた構築が現在の主流であるため、代用が効きません。どちらもコンセプトを歪め、【カリヤドネ】はメタカードを気合でかわしながら頑張って最速キルを目指す純粋なオールインコンボとして、【水闇ハンデス】は以前のように《無修羅 デジルムカデ》や《激天下! シャチホコ・カイザー》などの永続的アドバンテージ源を維持するコントロールデッキとして、どうにか生きながらえようとするでしょう。以前ほどの出力は望めないでしょうが……。
 
 このカードがいなくなったことにより、特定のキーパーツに強く依存したコンボデッキの活躍の機会が増しました。具体的には《生命と大地と轟破の決断》系デッキや、新弾で登場予定の《ナウ・オア・ネバー》を活用したデッキなどが候補でしょうか。

《侵革目 パラスラプト》・《バロン・ゴーヤマ》・《アクア・メルゲ》


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 というわけで、ちょっと順序を変えて《生命と大地と轟破の決断》被害者の会をまとめてピックアップ。
 上述した《生命と大地と轟破の決断》は既にアーキタイプが完成しており、殿堂入り後にその出力が保証されています。今までは《「本日のラッキーナンバー!」》の隆盛によってその立場はデッキパワーに比して低いものでしたが、そこが消えるとなればこれらのデッキがヤバいことは容易に想像がつきます。というわけで起こったのが、周辺パーツの大量殿堂入り。

《パラスラプト》と《ゴーヤマ》はどちらが消えるかで議論が分かれていましたが*2、蓋を開けて見ればまさかの同時殿堂。今回は《生命と大地と轟破の決断》で注目を集めましたが、他の手段においてもループを発生させうるパッケージなのでこの機会にどちらも叩いておいた、というところなのではないかと予想しています。

 《アクア・メルゲ》のプレミアム殿堂入りもまあ妥当という感じ。【メルゲドッカンデイヤー】以外のデッキに採用されることがほぼなく、かなり昔のカードであるため殿堂入りからプレミアム殿堂に昇格させることを躊躇う理由がありません。お疲れ様。

 《生命と大地と轟破の決断》はコスト5以下であればなんでも2体出せる自由度の高さゆえに、まだ見ぬコンボもおそらく無限に存在します。最適化まではまだ時間がかかりそうなので、当面は「ハンドレスでもマナから2面展開できるパワーカード」としての役割が主流になりそうですが、研究が進めばまたトンデモデッキが見つかるのは自明です。早ければ来夏の殿堂入りもあるんじゃないかなあ……。

 この殿堂が直接的に環境に与える影響はおそらく非常に小さいものでしょう。ネイチャー村共同墓碑に合掌……。

《禁断機関 VV-8》


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 概ね殿堂予想スパムブログで書いたことが全部なんですが……。要点を整理しましょう。

・アドバンテージ源がそのまま遅効性フィニッシャーとしての役割を果たす。
・一度設置されると禁断起動そのもの、もたらされるExターンのどちらも対処が非常に困難。
・上記に付随し、事実上の時間制限を設けてしまい遅いデッキに対して強力。
・【デッドダムド】以外のデッキが被害を受ける見込みが少ない。

 等の理由が考えられるのですが、上記殿堂予想と少し話が違うのは《「ラッキーナンバー!」》まで殿堂入りしてしまった点。蓋の役割を別のカードに担わせ細々ながら環境に存続してきた【デッドダムド】ですが、2種の異なる基軸が同時に制限を受けてしまいトリガーケアの手段が大幅に弱体化しました。
 《シャッフ》や《ギャブル》からの《ジャミング・チャフ》奪取のような手段は残っていますが、呪文だけしか止められない場合が多くなりそうですし、遂行速度の遅さ・不安定さは否めません。《ナンバー》1枚《VV-8》1枚に上記のようなケア手段を投入することでデッキタイプそのものは存続しそうですが……【デッドダムド】の明日はどっちだ。

《Dの楼閣 メメント守神宮》


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 《ミッツァイル》亡き世界での遅延性能が危険視されたか、鉄壁の防御力を誇ったこのカードも殿堂入りとなりました。個人的には一番意図を掴みかねた殿堂入りです。強いていうならGR召喚というギミックとの相性の良さが挙げられるのでしょうか。ウィザーズは長すぎるゲームもあまり好まない傾向にあり、次々と《メメント》を張り替えつつ《怒流牙 サイゾウミスト》で山札に戻して延々と遅延をかけるコントロールデッキを牽制しておきたかったのかもしれません。

 このカードを考慮する際に一つだけ視野に入れておきたいのは《零龍》の存在。ブン回れば最速1ターン、妨害さえなければ安定3ターンでの《零龍》リンクを目指す新機軸の速攻デッキですが、このデッキに対して《メメント守神宮》は一定の働きが期待できます。このカードが置いてあるだけで1ターンに1回の《零龍》の攻撃はブロッカー1体でシャットアウトできますからね。《白皇世の意志 御嶺》が立てば千日手です。
 このカードの殿堂入りにより、彼のデッキの事前評価は少しだけ上がったと言えるでしょう。

《音精 ラフルル》


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 シンプルに強いこのカードがプレミアム殿堂入り。筆者が勝手に今回の裏テーマであると予想している「受けるデッキを復権させたい」という方向性にマッチしたチョイスであると言えるでしょう。とはいえ、現状このカードが採用されるデッキは少なく、多くの場合で《ジャミング・チャフ》か《ファイナル・ストップ》で事足りています。
 ここに関しては来季以降の展開に関連してなんらかの不都合があったのではないかと筆者は踏んでいますが、4月になるまで答え合わせができませんね。正座待機。

《希望の絆 鬼修羅》


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 殿堂解除カードからは、一定の影響が見込めそうな2種類をご紹介。まずは《希望の絆 鬼修羅》から。
 このカードが殿堂入りしたのは【獰猛ブラスター】の全盛期でしたから実に5年以上も前のこと。彼ら希望の双子が眠りに着いていた期間に「コスト10以上のクリーチャー」は随分と増えました。《完全不明》、《古代楽園モアイランド》、《スペリオル・シルキード》……。あんまり増えてないな?

 このカードをそのまま採用できそうなデッキの候補としては、まず【モルトNEXT】。特に最近では鳴りを潜めていた《爆流忍法 不死鳥の術》採用型の構築とはすこぶる相性が良さそうです。この構築ではコスト10を超える大型ドラゴンがナチュラルに多投され、キーパーツである《超戦龍覇 モルトNEXT》もこのカードによるサーチ・踏み倒し対象。「手札から踏み倒すだけ」であれば腐る場面も少なからずありそうなところ、このカードはサーチ能力も持っているためリソースを減らさないカードとして使用することが出来、隙がありません。

 次に面白そうなのが【チェイングラスパー】。先述の《スペリオル・シルキード》に加え、キーパーツである《連鎖類超連鎖目チェインレックス》を踏み倒すことができるため非常に面白いことが起こりそうです。手札にこれら2枚を揃えて《ミスキュー》などから《鬼修羅》をめくれば、《鬼修羅》の能力で《シルキード》出す→《シルキード》の登場時能力に巻き込まれて《鬼修羅》がマナに行く→《鬼修羅》の能力で《チェインレックス》出す→8、6と繋いで《ミスキュー》からループイン確定。
 8のところで《恐・龍覇 サソリスレイジ》から《侵攻する神秘 ニガ・アブシューム》を建てるとなぜか《鬼修羅》が《チェインレックス》で出るようになるのでもうめちゃくちゃに。
 そこまでする必要性があるかは正直かなり怪しいですが、めちゃくちゃ楽しそうなのでぜひ遊んでみたいですね。

《超次元ドラヴィタ・ホール》


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 今回の個人的期待枠。正直今のカードパワーでは厳しいことは承知の上ですが、ぜひ頑張ってほしい。
 このカードの強みは「水自然光という受けデッキの黄金カラーリングで軽量呪文を触ることができる」という点。《超次元リバイヴ・ホール》という強力なライバルの存在は気になるところですが、こちらは既存の【チェンジザドンジャングル】のような構築にそのまま投入することができ、《「本日のラッキーナンバー!」》や各種ブースト呪文を回収しながら《アクア・アタック<BAGOOON・パンツァー>》などのアドバンテージエンジンにアクセスすることができます。
 相手への干渉力という点では一歩、二歩劣りますが、こちらにはこちらの強みがあるのもまた事実です。《龍装艦 チェンジザ》という心強い味方がいるのも追い風。

 範囲の狭さが苦しいものの、遅いデッキが許される環境が来れば2枚〜3枚程度の採用を検討できるデッキはいくらか存在するでしょう。

殿堂施行後のメタゲーム予想

 あくまで新デッキを一切考慮しなければ、という前提の話になりますのでそちらはご了承ください。

 《「本日のラッキーナンバー!」》をコンセプトレベルで使っていたデッキは弱体化し、《BAKUOOON・ミッツァイル》が消えて火文明がらみの多色デッキも突貫力が大きく衰える結果に。各種GRクリーチャーは依然強力な存在ではあるもののSA付与の手段が限られるため1ターンは相手に隙を晒す必要があり、結果として盤面を取れるカードの影響が大きい、【デッドダムド】が幅を利かせていた当時の環境に近いものになると考えられます。

 以上より【墓地ソース】や【卍 デ・スザーク 卍】、【闇単t水ド・ラガンザーク】のようなデッキはパッと見の影響力は大きそうです。一方で【カリヤドネ】や【ロマノフワンショット】のようなデッキについても、《ラッキーナンバー》を失ってデッキ全体としては大きく弱体化したもののメインギミックそのものは健在。これらに一貫して効力があり、《Wave ウェイブ》や《イグゾースト・Ⅱ・フォー》のような墓地からの使い回しを活用する【ハンデス】、【自然水光ウェイブ】のようなデッキに対しても腐らない墓地戦術をメタったカードはかなり有力でしょう。《ミッツァイル》の殿堂によって爆発的にGRを出す手段が減ったため「12枚全部を使って勝つ」意図のGRゾーンはやや組みづらくなり、結果として単体で一定の活躍を見込みやすい《ポクタマたま》は増加することが予想されます。
 同様の理由で《ポクチンちん》をメインから採用しやすい【ジョラゴンジョーカーズ】も有力な選択肢に数えられそうですが、環境的に通りの良さそうな《デジルムカデ》や雑に採用されがちな《全能ゼンノー》をどう乗り越えるか? という部分には頭を悩ませることになるでしょう。

 ここまでが環境のスタートラインを考えるための材料。

 今回の殿堂において完全にノータッチであり、なおかつ《新世壊》の存在によってコスト増加系以外のメタカードが通りづらく、《ゴゴゴ・Cho絶ラッシュ》によって盤面リソースを潰すプランを取れ、不利対面にも誤魔化しの効く【水魔導具】が環境のスタートラインになると筆者は考えています。《無修羅 デジルムカデ》のようなカードの影響も受けず、増加した受けデッキに対してもExターンの《MEGATOOON・ドッカンデイヤー》で簡単に貫通を見込めるので新環境での通りやすさはおそらく随一。《メメント守神宮》と《ラッキーナンバー》まで消えて向かうところ敵なし……のように現時点では見えます。
 ここに対して一定の有利がつく【火単“B-我”】や【火光ビートダウン】がネクストレイヤーのデッキ。ここが流行ればその次は各種ビートダウンに有利が取れる受けデッキ。その次は受けに勝てるアンフェアデッキ……と、このような3すくみでしばらくはメタゲームが回転していくのではないか、というのが筆者の現時点での予想です。

 実際にはここに新デッキが加わって大変なことになるんですけどね……。デッキビルダーの皆さんの意欲作が楽しみでもあり不安でもあり、というようなところです。立てた予想が全部覆される瞬間が一番興奮する瞬間なのは、秘密ですけどね。


 《零龍》はじめ環境に激震を与えそうなカードがチラホラ見える新パック、「超超超天!覚醒ジョギラゴン vs. 零龍卍誕」は今週末発売。新カードが追加された環境にてまたお会いしましょう。

 今週のメタゲーム・ウォッチングはここまでとなります。それではみなさま、良い週末を!

*1:そもそも以前の環境が不健全であったかどうかについての話は今回は措くものとします。個人的な話をすると、受けデッキの不遇さは強く目立つものの様々な「勝ち方」が存在を許容された屈指の良環境だったと思っています

*2:筆者はループに拘らずとも《カラフル・ナスオ》との組み合わせによって容易に大量ブーストができ、素引きで複数枚をチェインさせることに価値のある《パラスラプト》が殿堂入りすると予想していました