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てきとうに色々書きます

【デュエマ】yk800の週刊! メタゲーム・ウォッチング Vol.12【19.12.4】

 どうも、レッドことyk800です。突然ですが今日12月4日はまちカドまぞくBD/DVD第3巻の発売日です!

 僕も全巻購入特典をゲットするため、アルバイト終わりに大阪の自宅から神戸のとらのあなまで円盤を受け取りに行き、帰ってきたまま開封の儀を我慢して今この記事を書いてます。楽しみが先に見えてると頑張りがいがあっていいですね。

 というわけで今週も張り切ってまいりましょう、メタゲーム・ウォッチングスタートです!

先週末の結果総まとめ

 まずは先週末(19.11.30〜19.12.1)に行われたCSの結果を見ていきましょう。
(※元となった大会結果は田園補完計画さんからお借りしています。また、情報の抜け・漏れがある可能性がございますことをご了承ください)


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 三巨頭、復権

 今週は【火水自然ミッツァイル】のみが飛び抜けることなく、上位3デッキがほぼ均等に椅子を占める結果となりました。

 先週筆者が激プッシュした【カリヤドネ】ですが、今週は伸び悩み。皮肉なことに、【カリヤドネ】の台頭は天敵である【火光ビートダウン】系デッキの復権を許す結果を招いてしまったようです。その煽りを受けてか受けずか、今週は個人戦での【火水万軍投ジョーカーズミッツァイル】の入賞数がやや控えめだったことは特筆しておくべきでしょうか。
 この集計はチーム戦と個人戦を区別なく1入賞として数えています*1。【火水万軍投Jミッツァイル】と【火光ビートダウン】の入賞数は額面の上では一致しています。しかし、【火水万軍投Jミッツァイル】は15件の入賞のうち6件はチーム戦での入賞。一方で火光ビートダウンは1件のみがチーム戦での入賞となっており、個人単位で見れば5件分もの差がつく結果に。

 ちなみに【火水自然ミッツァイル】のチーム戦入賞件数は【火光ビートダウン】と同じく1件なので、ごく僅差ではあるものの、個人戦王者の座は今週も【火水自然ミッツァイル】が防衛することとなりました。

 他に注目すべき点としては【火水覇道】の入賞数増加、プレイヤー内で(当TL比)話題になり、エリア戦でも活躍を果たした【水闇t光オレガ・オーラ】の隆盛、そして【火単B-我】の入賞数がゼロに止まってしまったあたりでしょうか。
 今週のトピックスではここからいくつかの話題を拾っていきたいと思います。

今週のトピックス:【水闇t光オレガ・オーラ】

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 【水闇t光オレガ・オーラ】は久しぶりに環境へと名乗りを挙げた重コントロールデッキです。

 《*/零幻チュパカル/*》や《乱罪 ダイパ殺デー》などの軽量オーラで展開・妨害を繰り返しながらGR召喚を連打。GRゾーンという名の玉座にどっかりと座り込んでいる《白皇世の意志 御嶺》を最前線に引き摺り出せばフィーバータイムのスタートです。
 バトルゾーンを離れない《御嶺》に《極幻空 ザハ・エルハ》や《無修羅 デジルムカデ》といったシステムオーラを次々と重ね、永続的なアドバンテージエンジンへと育成。「無月の大罪」の生贄に《御嶺》を選ぶことで実質的にデメリットが無効化されるので、《チュパカル》の軽減と合わせれば低コストで横展開を連打でき、それが《Dの楼閣 メメント守神宮》のパワーで全て有力なブロッカーへと変貌。《デジルムカデ》の存在によって相手のクリーチャーは全てタップインするので、横に広がったGRクリーチャーたちは殴り返し要員として、相手の展開に対する強力な牽制になります。
 ガチガチに盤面を固めて相手の勝ち筋を潰したら、あとはイージーゲーム。悠々と山札を掘り進めていき、最終的に《Code:1059》で相手の墓地にある《「本日のラッキーナンバー!」》や《ファイナル・ストップ》を奪ってから《ダイヤモンド・ソード》*2の効果によって場を離れないワールド・ブレイカーとなった《御嶺》をレッドゾーンに送り込み、一瞬にして相手のシールドを奪い去って勝負を決します。

 上述の解説からじんわり伝わったかとは思いますが、筆者がこのアーキタイプを端的に表現するのであれば、このデッキは【御嶺デックウィン】。《御嶺》で受けて《御嶺》で展開し、《御嶺》で守って《御嶺》で勝つ、オブザ《御嶺》フォーザ《御嶺》バイザ《御嶺》なコントロールです。

 特に凶悪なのが《御嶺》+《デジルムカデ》。《御嶺》登場直後には【デッドダムド】でも検討されたこのコンボですが、そもそもGR召喚の試行回数が少ない【デッドダムド】というデッキにおいては1つのゲーム中に《御嶺》を引き当てられる期待値があまり高くなく、再現性の低さからあまり実用されなかったという経緯があります。そこを行くと、このデッキは2ターン目にGR。3ターン目にもGR。4ターン目には2回GRすることもあるなど、デッキの基盤がオレガ・オーラによって形成されているため、GRの試行回数が非常に多く、《御嶺》をバトルゾーンに送り出す機会も爆発的に増えています。

 言うまでもなく、《デジルムカデ》は相手をタップインさせるだけであり、クリーチャーの登場そのものを抑止しているわけではありません。殴り返しによって処理しきれなければ、討ち漏らしたクリーチャーは返すターンに起き上がり、殴ってきます。ならば、相手が処理しきれないほどの大量展開を決めてしまえばいい——しかしこのデッキはそれすらも許しません。《御嶺》+《デジルムカデ》によるボード制圧をさらに盤石なものとしているのが、《ア・ストラ・ゼーレ》の存在です。【水闇t光オーラ】を目の前にした対戦相手は、常にこのカードの存在を意識しながら動かざるをえません。うっかり盤面を広げすぎて6体返されようものならExターンですからね。しかも《ア・ストラ・ゼーレ》はパワードブレイカー付きの+6000オーラ。召喚酔いしていないクリーチャーに付与されれば、そのまま殴り切られて負けてしまってもおかしくない打撃力です。

 中途半端な物量の展開を仕掛けても、《デジルムカデ》を起点とした殴り返しによって簡単に対処されてしまう。かといって、迂闊に大量展開をすると《ア・ストラ・ゼーレ》のいいカモとなってしまう。

 現在のコントロール超冷遇環境において、【水闇t光オレガ・オーラ】が多くの相手に対してコントロールを仕掛けることができるキモは、このダブルバインドにあると筆者は考えています。

 《「本日のラッキーナンバー!」》に対しても少なくとも見かけ上は一定の耐性があります。このデッキに採用されている頻度の高いシールド・トリガーは《メメント守神宮》、《轢罪 エクスマ疫ナ》、《*/弐幻ニャミバウン/*》、《罪罰執行 ジョ喰ンマ》、《スローリー・チェーン》あたり。このうち《スローリー・チェーン》は止まってしまうものの、《メメント守神宮》は無視可能。オレガ・オーラは「バトルゾーンにGRクリーチャーがいれば」という条件付きで《「ラッキーナンバー!」》の影響を受けずに盤面を覆すことができます。そして《御嶺》が着地していればこの条件はほぼ常時達成されることになります。やはり《御嶺》が全て。

 ここで「見かけ上」と評したのは、このデッキにも《「ラッキーナンバー!」》が辛いタイミングが存在するためです。具体的には、《御嶺》着地前の《ナンバー》4宣言。これはかなり苦しい展開を強いられます。
 デッキ全体が《御嶺》に、《メメント守神宮》含めた受け札のほぼ全てがGR召喚に強く依存しているため、《御嶺》が着地できなくなる《ナンバー》4宣言は死活問題。何よりも困るのは、唯一GR可否の影響を受けないはずの《スローリー・チェーン》すらもコストが4であるが故に止まってしまう点です。1ターンならさほど影響はないでしょうが、2ターン3ターンと継続的にマウントを取り続けられると流石に勝ち目がなくなってしまいます。
 現在の構築がそのまま流行し続けるのであれば、序盤からの《「ラッキーナンバー」》キャストが苦になりづらいデッキを使うと【水闇t光オーラ】に対しては強く出られそうです。

 また、オレガ・オーラを直接カード除去で剥がしてしまうという手も存在します。《アッカン・ペロケット》や《スーパー・エターナル・スパーク》を強く使えるデッキが組めれば、それも検討できるかもしれませんね。

 序盤のGR召喚を止める手段は多くないにもかかわらず、一度《御嶺》が着地してしまえば気付いた時には手遅れになってしまう恐怖のコントロールデッキ。一人回しでは厄介さのわかりにくいデッキなので、ぜひ一度対面練習をしてみてはいかがでしょうか。

HOT TECH

《爆鏡 ヒビキ》


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 呪文メタが強い環境であるということは、つまりこのカードも強いということ。先週末入賞した【火水クラッシュ“覇道”】で《爆鏡 ヒビキ》の採用例が数件ですが見受けられました。

 メタクリーチャーとしてはやや重いカードではあるものの束縛力という点で群を抜いており、特に「潰すマナをこちらが選べる」のは非常に魅力的。《“魔神轟怒”万軍投》から《パッパラパーリ騎士》がめくれても1枚であればピンポイントで潰すことができますし、《夢のジョー星》についても同様。ジョーカーズ軸の【火水自然ミッツァイル】などの対面ではJチェンジ先である《エモG》を潰すことで火マナを拘束しつつ《グレープ・ダール》のバリューを下げることができます。

 《瞬閃と疾駆と双撃の決断》から繰り出すこともできるとあって、【火光パーフェクト・ファイア】のようなデッキでも採用を検討できますね。《音奏 プーンギ》とセットで着地してしまえば呪文主体のデッキはほぼ対抗不可能になります。マナが減るので《奇石 ミクセル》ともナイスな相性。

 コスト軽減を活用したアクションの細かいデッキが増えたことにより、色マナをピンポイントで潰すことのできる《爆鏡 ヒビキ》の拘束性能は以前にも増して高まったといえます。メタクリーチャーらしく非常に環境に左右されるカードではありますが、現在のメタゲームにおいてはオンリーワンの仕事を果たせるカードですね。

今週末のメタゲーム予想

 【火光ビートダウン】系統のデッキの入賞が目立った先週末。新勢力の【水闇t光オーラ】もにわかに注目を集めており、順当に行けば今週末はこれらに対するガードを上げたデッキが増えそうです。この2つが直接対決をすると【水闇t光オーラ】の有利が予想されますから、目新しさも含めてこちらのデッキを持ち込む人は一定数いそうです。

 一方で、【水闇t光】に有利を取れるデッキはといえば、【カリヤドネ】をはじめとした「盤面のクリーチャー・相手のシールドの中身に依存しない」勝ち筋を持つデッキ、あるいは【水魔導具】のようにエクストラターンを取ってトリガーケアすることができるデッキ。どちらも呪文メタがある程度通用するという悩みを持っているため、【火光ビートダウン】>呪文コンボ系デッキ>【水闇t光オーラ】>【火光ビートダウン】……というような局所的な三すくみが展開されるのではないでしょうか。

 特別リストに大きな動きがないので話題には上がりづらい【火水自然ミッツァイル】ですが、言わずもがな環境トップの座は譲っていません。特に今週は【火光ビートダウン】が勝ったのでジョーカーズ軸の構築が勢いづく可能性があります。
 また、このアーキタイプには《ジェイ-SHOCKER》を搭載でき、これは【水闇t光オーラ】のオーラトリガーを完全に止めてしまえる唯一無二のケア性能を持っています。正直なところ、今週末にいきなり【水闇t光オーラ】大流行!となる可能性は低いのではないかと思っていますが、そもそもトリガーケアとして汎用性の高いカードなのでもし今後母数が増えていくのであれば採用の余地は十分にあるでしょう。《デジルムカデ》が存在すると何もできないのでメインデッキでの対処も必要になりそうではありますが……。

 今週のメタゲーム・ウォッチングはここまでとなります。それではみなさま、良い週末を!

*1:つまり、チームCS1回あたり3デッキ*4チームの12デッキぶん入賞数が加算されています

*2:2ブロックの場合は《ダイヤモンド・カッター》が使われているようです。