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【デュエマ】クロニクル・レガシー・デッキで遊んでみた

 どうもこんにちは、レッドです。
 タイトル通り、先日友人のコペンくんとクロニクル・レガシー・デッキで対戦してみたので、軽く各デッキについて感想とか改造案とか書いてみたいと思います。たぶん10枚入れ替え系の対戦が多いだろうからそれに寄せる感じで。

風雲!! 怒流牙忍法帖

終の怒流牙 ドルゲユキムラ 2
怒流牙 サイゾウミスト 3
電脳鎧冑アナリス 4
威牙の幻ハンゾウ 1
疾風怒闘キューブリック 1
西南の超人 4
光牙忍ハヤブサマル 1
霞み妖精ジャスミン 4
斬隠蒼頭龍バイケン 1
剛撃戦攻ドルゲーザ 3
斬隠オロチ 1
怒流牙 セイカイザ 2
怒流牙 佐助の超人 4
光牙王機ゼロカゲ 2
ドンドン吸い込むナウ 2
トレジャー・マップ 4

良かったところ

 このデッキの魅力はなんといっても《剛撃戦攻ドルゲーザ》による圧倒的なアドバンテージ獲得力!
 2コスブースト→《西南の超人》→《剛撃戦攻ドルゲーザ》の鉄板ムーブは少しデュエマ歴の長いプレイヤーであれば誰もが知るところでしょう。《トレジャー・マップ》の登場によってこのムーブの成功率は当時よりも大幅に上昇していますね。
 とにかくカード引きまくり・軽減しまくりで次々とジャイアントを横並べして、G・ゼロによってノーコストで進化速攻を仕掛けることができるTブレイカー・《終の怒流牙 ドルゲユキムラ》によって素早いゲームの決着を狙うことができます。さらに、豊富な手札から繰り出されるシノビたちによって防御力にも長け、余りのマナから撃ちやすい《トレジャー・マップ》や除去としても機能する《ドンドン吸い込むナウ》といったピンポイントでカードを探すことができるカードの存在によって柔軟性もバッチリ。大型を次々に叩きつける豪快さと、デッキの平均コストの高さからは想像もつかないほどの繊細を持ち合わせたデッキに仕上がっています。
 綺麗なマナカーブを描くメインムーブのわかりやすさに加え、アドバンテージの概念を理解するにも丁度いい教材になるので、クロニクル・レガシー・デッキがターゲットとする「かつてシノビドルゲーザで遊んだプレイヤー」だけでなく、初心者にもオススメしやすいとてもいいデッキだと感じました。

イマイチだったところ

 一方で、序盤に初動を引けずシノビを引きすぎた場合、4ターン目付近まで何もできないことが気になります。《トレジャー・マップ》が4枚あるから大丈夫だろうと思っていたのですが、このデッキにはアンタップインの自然マナ源が意外なほど少なく、たいていの場合1ターン目に自然入り多色をタップイン→2ターン目に《トレジャー・マップ》で2コスブーストをサーチというなんだか歪な動きになってしまいます。このデッキは2ターン目のブーストによって3ターン目に4マナのカードを使うことを前提としたデッキなので、3ターン目にブーストを撃って4ターン目に5マナを使えるようになるメリットはあまりありません。
 また、《西南の超人》やシンパシーでガンガンマナを軽減して動いていくデッキなので、《西南の超人》が2体並んだりしてジャイアントのコストが1〜2付近まで落ち込んだ状態では《ゼロカゲ》や《ハンゾウ》といった自然でも水でもないマナの使い所がない場合が多々。せっかく7マナあるのに5マナしか使い切れない、みたいなことがそこそこの頻度で起こる印象です。

改造案

 今回は「ジャイアント寄せ」と「シノビ寄せ」の2パターンの改造案を紹介。

その1

 先述の「イマイチだったところ」をまとめると、要するに「水と自然のマナがたくさんあったほうが動きやすいデッキ」ということ。アンタップインの自然が増えれば1ターン目の《トレジャー・マップ》が安定しますし、《ジャスミン》や《アナリス》から落ちたカードから《トレジャー・マップ》を唱えられる確率もアップ。マナを効率的に使いやすくなるメリットも見逃せません。
 というわけでデッキの自然と水以外のカード(要するにシノビ)を大胆に削減、ジャイアント横並べプランに寄せてより動きのスムーズさを重視したデッキがこちら!

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out
威牙の幻ハンゾウ×1
疾風怒闘 キューブリック×1
光牙王機ゼロカゲ×3
怒流牙 サイゾウミスト×3
怒流牙 セイカイザ×2

in
フェアリー・ギフト×1
ドンドン吸い込むナウ×2
剛撃古龍テラネスク×4
斬隠蒼頭龍バイケン×1
終の怒流牙 ドルゲユキムラ×2

 自然単色のカードを追加し、より《トレジャー・マップ》を強く使うことを意識した構築。今回追加したカードの中でキーとなるのは《剛撃古龍テラネスク》です。《西南の超人》がなくとも《怒流牙 佐助の超人》から綺麗に繋がる点、《ギフト》と絡めることで最速3ターン目にとんでもないブーストをできる点がとても魅力的ですね。ジャイアントなので《ドルゲユキムラ》との相性もバッチリ!
 その煽りを受けて削減されたのが《怒流牙 セイカイザ》。とても強いカードではあるのですが、役割がかぶりがちなことと、《西南の超人》ありきのカードなので枚数が減りました。
 実質的に《キューブリック》と同じ役割をこなす《バイケン》は増量。余談ですが大量ハンデス食らった時にバイケンマッドネスから場の《ドルゲーザ》や《テラネスク》を回収するとものすごい勢いでリカバリーできます。レガシーデッキどうしの対戦ではアルカディアス鎮魂歌側は《ロスト・ソウル》を使ってきたり、追加のカード枠で《裏切りの魔狼月下城》を投入してきたりすることが予想されるのでかなり重要テクニック。

その2

 メインの動きの邪魔になるとはいえ、新規カードである《怒流牙 サイゾウミスト》は相当強力なカード。相手がキクチカレイコを使ってこない限り確実に打点をひとつずらせる防御力はすべてのシノビの中でも随一です。
 せっかくの強力な新規カードを使える光文明を抜いてしまうのはもったいない! どうにかして光のカードを使いたい! そんな魂の叫びに従って作り上げたデッキがこちら。

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out
威牙の幻ハンゾウ×1
疾風怒闘 キューブリック×1
光牙王機ゼロカゲ×3
トレジャー・マップ×4
剛撃戦攻ドルゲーザ×1

in
デスマッチ・ビートル×2
Dの牢閣 メメント守神宮×4
反撃のサイレント・スパーク×2
斬隠蒼頭龍バイケン×2

 この改造案のキモは《メメント守神宮》。かつて《ハッスル・キャッスル》と《セイント・キャッスル》でシノビにブロッカーを付与しながらドローして防御力を高めた「シノビ城」と呼ばれるデッキがありました。《セイント・キャッスル》はシールドを維持する必要がありましたが《メメント守》は盾0枚でも問題なく機能しますし、それになによりも重要なのはこのカードがトリガーであるということ。つまり《サイゾウミスト》による盾追加と非常に相性がいいのです! 踏み倒しメタとしては強力ながら刺さらない相手にはまったく刺さらないジャイアン・インセクト、《デスマッチ・ビートル》をパワー13000のブロッカーとして運用できる点もとても強力で、追加投入されたカードだけでも良好なシナジーを形成してくれます。
 《反撃のサイレント・スパーク》は色マナ確保兼面ストップ兼《サイゾウミスト》で埋まってほしいカード枠。《アルカディア・スパーク》とどちらを採用するかは非常に悩みましたが、2→4→6の6を埋めてくれるカードでもあるためこちらを優先採用しました。トリガーとしてはアルスパのほうが強力なので難しいところですね。
 また、ニンジャ・ストライク7のカードを多く含むこのデッキにとって、《怒流牙 セイカイザ》は非常に重要なカード。2→《西南の超人》から5マナで召喚すればちょうど2ブーストできるので4ターン目にしてNS7を達成することができます。可能であれば増やしたいところ!

アルカディアス鎮魂歌


天罪堕将 アルカクラウン 3
炎乱と水幻の裁 2
闇鎧亜キング・アルカディアス 2
闇鎧亜クイーン・アルカディアス 2
闇鎧亜ジャック・アルカディアス 4
母なる聖域 2
ロスト・ソウル 2
龍仙ロマネスク 1
鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス 1
フェアリー・ミラクル 4
熱湯グレンニャー 4
ボルバルザーク・エクス 1
界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ 1
獅子王の遺跡 3
青寂の精霊龍 カーネル 4
飛散する斧 プロメテウス 4

良かったところ

 動けば極めて暴力的。強烈なブーストから4〜5ターン目に叩きつけられる《ロスト・ソウル》は相手の戦意を根こそぐのに十分な破壊力です。マナが伸びてしまったあとのカードパワーは圧巻の一言で、《飛散する斧 プロメテウス》のマナ回収によって柔軟に動いたり、《ボルバルザーク・エクス》を絡めれば盤面ゼロから一気にキングクイーンロックを揃えてしまうことも。
 マナどーん! クラウンどーん! 盤面ばーん! と、とにかく豪快さに全力を注いだデッキ、という印象です。 
 また、カード1枚1枚はかなりの粒ぞろい。パーツ取り目的で買うのは十分にアリでしょう。

イマイチだったところ

 動かない。よっぽど引きが都合よくない限り動きません。このデッキの欠点はこれにつきます。多色の枚数が多いのはわかるのですが多すぎて肝心の《フェアリー・ミラクル》が3ターン目に撃てませんし、《獅子王の遺跡》も4ターン目に撃てません。とはいえ大振りなのはこの手のデッキでは仕方のないこと。最大の問題は、それを誤魔化してくれる軽いハンデスやメタクリーチャーが入っていないことなのです。

 そして色の構成も微妙。このデッキの軸となるのは闇光オンリーのキング・クイーン、闇光自然の《アルカクラウン》、そして自然のブーストカード。《アルカクラウン》の能力ありきで作られたのか5色デッキにするという前提ありきで作られたのかはわかりませんが、とにかくおそらくはそういった外的要因によって自然闇光の3色で完結しているデッキに水と火の要素が無理やりねじ込まれているため全体として構築が不自然です。
 《アルカクラウン》と火・水多色を置けば5色確保できますが、そのマナセットだと3ターン目にタップイン処理しながら《グレンニャー》を出す、というプレイができず嚙み合わなさを痛感します。《グレンニャー》じゃなくて《アナリス》か《ジョニーウォーカー》欲しいんだけど?みたいな。
 せめて《アルカクラウン》が5色か、あるいは3色目が水か火であれば5色である理由もあるのですが……。

 そしてデッキの目玉である《アルカクラウン》。カード自身の強さは《ドミティウス》互換なだけはあって十分に高いのですが、構築がこのカードを強く使える構築になっていません。呪文がかなりの枚数入っているため不発が非常に多いです。当たりとして投入されているキング・クイーンの闇鎧亜両夫婦も2人合わせてわずかに4枚、なかなかめくれてはくれません。

 良質なカードたちで構成されてはいるものの様々な要素が噛み合っておらず、デッキとしての完成度は率直に言ってあまり高くありません。回せば回すほどモヤモヤが深まるデッキでした。

改造案

 全体的に漂う微妙さを払拭するために火か水の片方を全抜きする構築にしたいところなのですが、なまじ色の枚数バランスは非常にいいため、10枚までしか抜けないレギュレーションではそこまでの改造を施すのは困難。なので、「せっかくだから目玉カードである《アルカクラウン》を強く使おう」というコンセプトに寄せた改造案を紹介します。

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out
炎乱と水幻の裁×2
母なる聖域×2
ロスト・ソウル×2
青寂の精霊龍 カーネル×2
獅子王の遺跡×1
界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ×1

in
魔龍バベルギヌス×1
トップ・オブ・ロマネスク×4
水晶邪龍デスティニア×3
裏切りの魔狼月下城×2

 単色枚数をできる限り維持しつつも中盤のブーストカードと《アルカクラウン》でめくって強いカードを増量した形。《魔龍バベルギヌス》は言わずもがな、「むしろなんで最初から入ってないの?」ってくらいの相性を誇るベストカード。そしてもうひとつの《アルカクラウン》でめくりたいカードが《水晶邪龍デスティニア》。ドローが弱めのこのデッキにおいてはドローソースとしての活躍もある程度期待できますし、こいつ自身が《アルカクラウン》を踏み倒せるのもメリット。《クラウン》出して《ボルバルザーク・エクス》と同時にこいつがめくれたらマナが全部起き上がりながらカード4枚ドロー+運が良ければ踏み倒しまで見えるナイスカードです。
 《トップ・オブ・ロマネスク》はブーストカードとしては《獅子王の遺跡》よりやや重いですが、クリーチャーであることに加えて色が重要。火・光・自然の3色であるこのカードは、「これ+《水晶邪龍デスティニア》+いずれかの単色カード」や「これ+水を含んだ多色+闇単色」といったマナセットをすることで、水マナ源と火マナ源を分離しながら3ターン目の《フェアリー・ミラクル》に大きく貢献してくれるのです。水と火が分離されているのでもしアンタップインがなかったとしても《熱湯グレンニャー》で誤魔化しやすくなるのではないでしょうか(希望的観測)。単純に2枚5色セットの組み合わせを増やせるのも、5色をマナに揃えたいこのデッキに対して大きな恩恵ですね。
 《裏切りの魔狼月下城》は初動誤魔化し枠。初動を探してくるカードが存在しない以上こういったカードは必要悪でしょう。本当は3、4枚取りたいところですが枠の都合で断念。

まとめ

 個人的にオススメなのは言うまでもなく「風雲!! 怒流牙忍法帖」のほう。構築の基盤がしっかりしているため回していて楽しく、また《終の怒流牙 ドルゲユキムラ》が非常に強力でまさに切り札!という感じがしますね。横並べ戦術とG・ゼロ条件、さらに進化速攻による打点増加と後続を拾ってきたりシノビを回収して盤石の構えを整えたりと器用に動けるcipの噛み合いが素晴らしいです。欲を言えば3枚欲しかったところですが文句は言えますまい。このカードは買い足す価値があると思います。

 一方の「アルカディアス鎮魂歌」ですが、残念ながらこのデッキ単体での評価を高くつけることは僕にはできません。怒流牙忍法帖に比べてプランがぼんやりしていますし、せっかくの看板カードである《アルカクラウン》も無改造ではポテンシャルを活かしきれていません。リメイクされたキング・クイーン夫婦はとても強いのですが、それ以外の部分がなんとも言えない出来に仕上がっています。
 しかし、5色という懐の深さゆえに改造の施し甲斐は「怒流牙忍法帖」を凌ぐでしょう。今回紹介したように《アルカクラウン》に寄せてクリーチャーを増やすもよし。火と水のカードを全て抜いて2コスブーストや《腐敗無頼トリプルマウス》、《母なる星域》を駆使して夫婦ロックに特化させるもよし。5色での構築は保ちながら構築に大きな制約を課す《アルカクラウン》や単体でのカードパワーで劣る《熱湯グレンニャー》をすっぱり抜いて各文明の強力な呪文で戦況をコントロールするデッキにするもよし。はたまた《アルカクラウン》から夫婦ロックを決めるコンボだけに特化したデッキを作り上げるもよし。
 幸いにしてデッキを構成するパーツそれぞれのパワーは高いため、様々な可能性が考えられます。
 デッキ1つ買って遊ぶだけ、という場合にはあまりオススメできませんが、構築済みデッキは改造してからが本番だぜ!というアクティブな復帰勢の方には自信を持ってオススメできる一品となっています。

 どちらもお値段相応の収録内容なので、ぜひ遊んでみてはいかがでしょうか。僕はコペンくんの買ってきたやつで遊んだだけなので買ってないんですけど。